バンジー日記


序文

 そのコンピューターを見たのは、とあるパソコン雑誌だった。キーボードと本体が一緒になったぺったんこのボディに、緑のモニタ。あまりのかっこ良さに、興奮した。「欲しい」と思った。両親に「一生のお願い」を使った。無駄だった。ふて寝した。起きた。やっぱりまだ欲しかった。自分で買うことにした。
 だが当時の小遣いで買えるはずもなく、しかたないからOAショップへ行き、カタログを手に入れた。そのカタログには原寸大のキーボードが印刷されており、それをそのまま画用紙に写し、タイピングのまねごとをして遊んでいた。そしてりんごマークのAppleという会社は、強烈に私の脳裏に焼き付いた。
 しばらくしていつのまにか興味はMSXやファミコンに移り、ぺったんこのパソコンのことは次第に忘れ去られていった。

 1994年頃、知り合いがモニタ一体型のMacを購入した。
 急に昔を思い出した。自分が欲しくてしょうがなかったパソコンはMacだったのか、と勝手に思い込んでしまった。
 遊びに行って触らせてもらっているうちに、Macが欲しくてしょうがなくなった。しかしその頃バンドと単車で手一杯だった私にパソコンを購入する余裕などなかった。

 1995頃からまわりでパソコンブームが始まった。だがMacを買った友人はいなかった・・・。
 1996年5月、友人が5,000円でNECのPC-9801RXを売ってくれると言う。モニタ込み、ソフト多数だったので、即OKした。フロッピーは5インチ、ハードディスクもなかったが、12年ぶりにパソコンを手にすることができた喜びは大変なものだった。その後、100MBのハードディスクをただで貰ったりしたが、パワーアップはそこまでだった。
 古いパソコンを触れば触るほど、新しいパソコンが欲しくなる。Macが欲しい。1996年の初秋から私はMacの雑誌を買い始めた。PowerMacが欲しかったが、高すぎる。やはり初心者には低価格でソフトもいっぱい付いてるPerformaがいいのか・・・。いろいろと想いは巡る。

そして半年が経ち、1997年3月を迎えた。




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