'97年10月の本の紹介
今月から、目次部を表形式にして、評価(最高が星三つ)を付ける事にしました。どうでしょう?
  …読まなきゃ損! さぁ、速攻で本屋に行って買おう!
 …ぼちぼち面白い。本屋で見かけたら買っておくべし
…手元に本があって時間が有るなら読んでみよう
★のないもの…他に読むものがあればそちらを読んだ方が…
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「幻の特装本」 ジョン・ダニング 早川ミステリ文庫HM205-2 p598 \880
警察を辞めて古書店を営むクリフは、元同僚の依頼に愕然とした。
存在するはずのない、エドガー・アラン・ポー作『大鴉』の1,969
年限定版を盗んで逃亡中の女を連れ戻してくれと言うのだ。その本
は限定版専門の出版社の特装本で、見つかれば莫大な価値がある。
興味をひかれ、事件を調べ始めたクリフの前に、やがて過去の連続
殺人の影が…
ミステリ界の話題を独占した
『死の蔵書』に続き、あらゆる本好きをうならせる傑作。
「幻の特装本」に入りました。これは、「死の蔵書」の続編です。
話は、主人公の所に、警官だった元同僚が探偵業を手伝って欲しいと話しを持ってくる事から始まる。マークはしてある女を連れて帰るだけで、いいお金になるという好条件。思わず手を出すが…
というところで、今朝の電車で、106Pまで。 (1997/10/02)
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日曜に身体の調子が悪くて(まだ風邪)、家にいたので、読み終わりました。相変わらずウマイっすね。
後半たたみかけるように、一気にいってしまいました。
謎の出し方が、ジグソーパズルの一つのピースの周りに少しずつつなげていって、だんだん全体が見えてくるという作りではなくて、ピース自体がてんでんばらばらに絵の一部を映し出していて、意味のある絵はぜんぜんわからずに、ピースが増えると、一気に臨海点に達して全てが収束するという感じですね。「死の蔵書」の時にも思いましたがウマイっす。 (1997/10/06)
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追記
風邪を引いていた時に読んだ本なので(それにしても長い風邪引きだった)、総括を書く気力がなくて遅くなりました。
話的には、前作とあまり繋がりはないので、前の「死の蔵書」の話を忘れてしまっていても読み返す必要はなく面白く読めます。「絡新婦の理」(京極夏彦)とは違って(笑) 。
さて、訳者の後書きによれば、この主人公"クリフォード・ジェーンウェイ"の話、シリーズ化する可能性もあるという。もっとも出版社側の「年一冊ペース」は「主人公や背景が同じ小説を一年に一冊書いていれば、マンネリになるに決まってる」と理由で断ったらしいが。まぁ、期待して待っておりましょう。(1997/10/18)
「生ける屍の死」 山口 雅也 創元推理文庫416-01 p667 \980
ニューイングランドの片田舎で死者が相次いで蘇った!この怪現
象の中、霊園経営者一族の上に殺人者の魔手が伸びる。死んだはず
の人間が生きかえってくる状況下で展開される殺人劇の必然性とは
なんなのか?
自らも死者となったことを隠しつつ事件を追うパンク探偵グリン
は、肉体が崩壊するまでに真相を手に入れることができるか?
著者会心の長編第一作、全面改稿による待望の文庫化
風邪っぴきで家にいるあいだに、おもわず根を詰めて読んでしまいました。
死者の蘇る世界ってことで、なんか「逆さまわりの世界」(フィリップ・k・ディック)なんかを思い起こしながら。。。しかし、ディックの様に世界が溶解していくことはなく、ぴっちりとした世界を構築してくれていました。
こういう公理系で世界を創って、無矛盾で置き換える世界という事で、「魔術師が多すぎる」(ランドル・ギャレット)なんてミステリを思い返したりしました。これは魔術が普通の世界でのミステリっすね。じゃあ消えたり壁を抜けたり出来てフェアじゃないじゃないかと思われるかもしれませんが、体系が確立されていてアンフェアな(つまり読者に提示されていない)方法を突然用いることはないという前提で作られており、うまかったです。(そこらへんは、「鋼鉄都市」とかSFミステリを書いたアシモフなどがどこかで言及していたと思う。あれ?ニーブンだっけかな?)。
で、この「生ける屍の死」では、死者が生き返りはじめた世界なんだよね。はじめたってところがミソで、まだなぜそうなのかとかわかってないんだ、これが(^_^;)。そんな中で起きる殺人事件。殺す事に意味はあるのか?死の役割とは?などの問題を内包しながら物語は進んでいきます。
語り口が、海外翻訳ミステリの様で重くて途中辛かったですが、それが雰囲気であるとも言えるでしょう。
最後、きっちりと伏線を収束させる所が、本格モノとして、創元のミステリ100で一位になった作品の醍醐味。(1997/10/09)
「バイバイ、エンジェル」 笠井 潔 創元推理文庫415-01 p395 \640
ヴィクトル・ユゴー街のアパルトマンの広間で、血の池の中央に
外出用の服をつけ、うつぶせに横たわっていた女の死体には、ある
べき場所に首がなかった。
こうして幕を開けたラルース家を巡る連続殺人事件。司法警察の
警視モガールの娘ナディアは、現象学を駆使する奇妙な日本人矢吹
駆と共に事件の謎を追う。ヴァン・ダインを髣髴とさせる重厚な本
格推理の傑作、いよいよ登場。
舞台は海外。確かに主人公(探偵役)は日本人だが、主な登場人物はフランス人であり、硬い目の文章と相まって、雰囲気は海外ミステリを読んでいるかの様。中学時代に読んだ、クイーンとかの薫りがします。殺人現場の地図とかも、なんかイイ感じ。(でもきっと役にたたないんだろうなぁ<お約束の地図(笑))
その一方では、読みにくいというのも確かに有るんだけど、きっとこういうのは通勤時間に読むのではなく、秋の夜長に次の日の朝を気にしないで夜更かしして読むもんなんだろうなぁ。
資産家悠々自適未亡人なんて出てくるんだけど、ちょっと羨ましいこの頃。日々ミステリでも読んで暮らしたいっす。(^_^;)
今朝の電車で、216Pまで。(1997/10/14)
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第二の殺人そして事実の追加。ある程度おぼろげに事件が見えてきた所で、この作品のヒロイン、ナディア・モガールが一同を集めて推理を披露する。これが上手くパズルを繋げてあるんだ。普通の推理小説ならこれでおしまいだが、肝心の矢吹駆はまだ何も語らず幾つかの物事を示唆する。
現象学なんてものを語りながら、そこから事象を解き明かそうとするのは、「宇宙船ビーグル号」(古きよき時代のSFすね)の統一学(だっけ?)を駆使して問題を解決するの巻みたいだなと、ふと思った。
で、今日は、その示唆された事からまたしても死体発見。ナディアは駆に対しての熱が覚めて辛辣な態度というところで、p289 (1997/10/15)
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昨日の電車で"解決編"に入り、そのままの勢いで家でも読んで読了しました。
連立方程式の"式"がさらに出されて"解"が一意に定まったという感じですね。そこに至るまでが"直感"ということになるのかな、現象学だと。
最近は、犯人を探そうとして読み進んでないですね(^_^;。確かにそういった謎は読書の推進力となるんですけれども。でも、謎が複雑過ぎると思考放棄してしまう。おかげでアンチミステリだと探偵が物語を収束させてくれいないので、困った羽目に…。電車通勤読書派の念力…じゃなかった、欠点でしょう。今回くらい"本格"だと、それぞれの謎をピックアップして考えるのも面白かったかなと思います。ま、どっちにしろ俺はそこに至るまでの過程が好きなので、楽しめましたが。(おかげでしばらく経つとオチの記憶がさだかじゃなくなる<あ、これってミステリ読みにはいい傾向かも=何度でも楽しめる?)
連立方程式の解を解こうというのがミステリの醍醐味というなら、先日読んだ「ウロボロスの基礎論」でいわゆる「人が書けない」のはミステリの内包する原罪(という言い方ではなかったけど)と言っている事を実感できます。要は人は記号にすぎないのな。その変数xやyを殺人をした犯人かどうかあてはめていく。。。殺人が出来る人間かどうかを描くのではなく、殺人が出来たかどうかの条件を描くということでしょう。
そうそう、最後の二人の戦地での変名は"罪と罰"からかな?(もはや登場人物の名前は覚えてないしー :-)。
結構蘊蓄も沢山入っているんだけど、自分とは傾向がちがうのであんまり分かりませんでした。残念。(1997/10/16)
「フェラーラの魔女」 栗本 薫 早川文庫JA p292 \500
行方不明の皇女シルヴィアと友人マリウスの手がかりを求めて、
黄昏の国を旅するグイン。大鴉のザザと若き狼王のウーラがそれに
付き従っていた。そこにあらわれた妖魔と少女。二人は魔都フェラ
ーラを納める魔女王リリト・デアの小姓とアウラ神殿の巫女だった。
彼らの目的は、生贄にされる少女をグインに助けてもらうことに
あった。妖魔と人間がいっしょになって暮らす魔都で、グインたち
一行を待ち受けているものとは?
この所、読むには重めの本が多かったので(to-不定詞の副詞的用法(笑))、さくっと行けるだろう「グイン」の外伝にしました。
内容的には、本編でキタイへさらわれたシルヴィアを探す旅をするグインの道中記。まぁ、前回の外伝「幽霊島の戦士」の直接的な続きっすね。
正伝ではないのでメインのストーリは進展がないとはいってもちょろちょろと新事実が提示されて、正伝へのフィードバック効果が期待出来ます。
とりあえず今朝の電車でp68まで(寝ちまった)。 (1997/10/16)
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大体、二日の通勤時間で読み終わるかなと思っていましたが、見積もり大正解。(仕事もそう行きたいもんだ(笑))。まぁ、早ければ行き帰りで終わるかなとも思うんですが、帰りの電車で座れると寝ちゃうんで(…行きもか(笑))。
雰囲気は、グインサーガ正伝の当初のような、ヒロイックファンタジーの色が強くて、気楽に読めて楽しめます。表紙も天野から代って元の加藤直之の重厚っぽい絵に近くなったしね。
話のほうはよくあるストーリを踏襲しているかと思いきや、正伝に連なるような出来事が…。結構グインサーガ世界観を提示するに重大な話も出てきたりして(かけらだけど)。しかし、あれはあれで終わり方いいのかな?(^_^;)。その後の彼らをフォローして欲しいと思うのですが…もしかして待て次外伝!てなかんじでしょうか(そしたら三部作?)。ま、正伝に続く可能性もありますね。(1997/10/18)
「リオノーラの肖像」 ロバート・ゴダート 文春文庫 p609 \686
ミアンゲイト館でいったい何が起こったのだろう、かつては笑い
声に満ちていた貴族の館に? ソンムの会戦で帰らぬ人となった父。
自分を生んだ直後に世を去った母。館の客人を見舞った殺人事件…
リオノーラ・ギャロウェイは生きる情熱を、館にたちこめる謎を解
くことに捧げたのだが、ある日…
重厚なミステリーロマンの傑作
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「千尋の闇」で超面白かったゴダードの作品です。プロローグが約10ページなんですが、それだけでも引き込まれるに十分面白い。その物語性の予兆にわくわくする感覚は、同じ作者だけあって「千尋の闇」のドキドキした感覚を踏襲しています。そこそこ読みやすいですしね。 今朝の電車で、160P (1997/10/20)
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昨日からハマってしまって、昼休み、帰りの電車、帰ってからと読みまくってます。尤も他の用事もあるので、そうはすすまないですが。
母であるリオノーラの懐郷から物語は始まる。そこで、娘の一人に母の今までの秘密を語る。話中話と思いきや、さらにその父の軍隊での仲間がリオノーラに語ったことに及ぶ。話中話中話とでもいうのか(^_^;)
幼い頃、自分が不当に扱われ決して彼女には直接語られることはなかったその理由が明らかにされていく。。。
それでも、なにか肝心な事が明らかにされないまま独白は続く。その謎が訴求力となって迫るんだな。
一見合理的に見えるこの一連の告白のさらに隠された事実とは?ということで、今朝はp515まで。(1997/10/21)
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帰りまで待てずに昨日の昼休み読了。いやぁ。面白かったです。物語るという事がなんだか分かっている人の作品だと思います。
最後のそれぞれの独白による、それまで繋がりが見えなかったものの大収束というはゴダードの真骨頂ですね。めくるめく快感でありました。欲を言えば、そこで切れてしまう余韻がもっと長引くような作りだとなお良かったです。そこが「千尋の闇」とのちがいかな。尤も邦訳の方は出版年と前後していて、こちらの「リオノーラの肖像」が第一作目だったそうです。
さて、次は「幻惑の死と使途」(森博嗣)に入ります。
「幻惑の死と使途」 森 博嗣 講談社ノベルス p398 \930
「諸君が、一度でも私の名を叫べば、どんな密室からも抜け出し
てみせよう」-自信に満ちたせりふと共にあらゆる状況からの脱出
を果たす天才奇術師・有里匠幻が、衆人環視の状況の中で殺害され
た。さらに、彼はなんと遺体となってまで、最後にして最大の奇跡
を行う!? 犀川・西之園師弟が明かす驚愕の事実
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「すべてがFになる」で始まったこのシリーズも7作目。前作は短編集でものたりなかったが、今回はこの分厚さ。期待してます。ちなみに全10作の予定のようです。
のっけから始まる「頭のいい人のキてる会話」。好きです。この"実際的でない頭のいい人"ってのは結構自分も近いモノもあるので親近感がわきます。(実は研究者肌?)。常に世の中一般のパラダイムに対してさりげなく洞察(分析)をしてるのもいいです。
京浜東北車両故障で会社には遅れましたが、半分寝てましたので、進んでません。今朝の電車で52pまで。(1997/10/22)
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「幻惑の死と使途」って当初「幻惑の死と使徒」って思ってました。それは、夏で終った<一人ツッコミという感じですが(笑)。
最後の使徒は死んだんじゃ…?。人間の敵は人間てことか。(フメイ)。エヴァシリーズ、完成していたの?!(耳に残るんだよなー)。完成していたの?と言えば、このシリーズも脱稿は先の先の作品まで終ってるらしくてスゴイです。(うまく話が戻った)。ひさすら出版までの(読者が読み終わるまでの)インターバルを取ってるだけのな。この速筆ロバート・シルヴァーバークみたい。(旧の方ね<といっても大概の人にはわかんないか(^_^;))。栗本薫にも見ならって欲しい。あ、で、栗本薫といえば年末までにまだグインが出るらしいというウワサ。
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いやぁ、昨日はアムロの電撃結婚。驚きました。いや、アムロ自体はあんまり興味がないんだけど、その社会現象ぶりにな。号外が出るとは…。ダイアナ妃死去とかそんな時しかないんじゃないの?とツレと話したんだけど、どうやら松田聖子離婚の時にも出たとか。 そんなんで出していいのか?<号外。基準を知りたいもんだ。
で、「幻惑の死と使途」ですが、第一の殺人とその消去。確かにびっくりですね。都合よく偶然にも萌絵が奇術師を知る少女とであって…というところで、今朝は197p。いいペースです。読みやすいもんな。
ふと目次を見ると、章のタイトルがみんな「奇」で始まってる。心憎い気配りっすね。 (1997/10/23)
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今朝は解決編、萌絵が全員を集めて解説を始める。いい所で電車が田町に着いたので今朝は379p
しかし、この小説の魅力は、俺にとってはトリックとか謎解きではなく、「ウロボロスの偽書」でも少し触れたが、そのトレースされている思考形態を身近に感じる事だろう。前に言及した"頭のいい人のキてる会話"ってやつ。萌絵なんか一人ブレインストーミング状態だし。だいたい普段ぼっーと考える事をシンボル化(言語化)してトレースしていることを提示する手法はうまいです。誰かに似ていると思ったら、神林長平節ですね。日常のなんでもない(と一般には特に普段考えることもないような)事を自分に問い、その洞察を提示しその連想からさらに思考を深める…。そういうものは人生という洞察から生まれてくるモノだと俺は思います。そうして小説に深みを加え余韻を心に残す。
で、「幻惑の死と使途」に話を戻すと、犀川の「すべてのモノには名前がある」という台詞。ヘレンケラーからそして認識論から来る哲学かと思いきや、すぐ後では違うアプローチから解説していたのでおや?と思ったんですが、最後の方でまた出てますね。まさにそうでした。やっぱり神林に近いものがあると思います。 (1997/10/24)
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待つことに耐えきれず、昼休みに読了。
萌絵が見事な推理を全員に披露する。しかし犀川とは解釈の異なる点が一ヶ所だけ存在した。それこそまさにその推理の立脚点をぐるんと一回転させるような認識であった。
いや、スゴイよ。自分も死んだのは本人じゃない説を持っていた時もあったが、家族の確認もしているしなぁと却下したんだけど、そうか、殺した方が実像の有里だったとは。犀川の"名前という記号論"はこの為にこそ存在していたのか。ううむ。
ラストもいいすね。少しずつお互いの領域が融合していく萌絵と犀川。時を重ね、思考をパラダイムに沿って無意識に変化させながら、人は進んでいくんだよな。自分のこのシリーズの一押しは「F」なんですが、質的にはもしかしたらこの「幻惑」一番じゃないでしょうか?
で、国枝くんですが、やめるとかいいだしたのは何故? 前回そういえば懐妊のふくみを持たせるような事があったんだけど(というか、勝手にかんぐった)、どうも御懐妊はまだのよう? 前の作品とはどのくらいの作中の時間経過があったんだっけ?(<こういうのにはてんで弱い。萌絵が乗っている車は何か?とかね。)ま、そんなに時間経過が立っていないなら懐妊説もまだ間違っていると決まったわけじゃないと思うけど。そういや国枝も変わってきてますね。研究者肌がほほえましいけど、横に居たら困るかも。でも嫌いじゃない。
で、さらに懐かしの真賀田博士の名前も出ます。ある種の憧憬をもった犀川の思いは、俺が犀川と萌絵の会話を聞いて思うのと似ている気もします。
次号といえば、この巻は奇数章しか存在しない。これは冒頭のこの「幻惑の死と使徒」には直接関係しない萌絵の昔の同級生「杜萌」と出会い彼女がこの作品の舞台から消えるところで言及されている。…ってことは、次の巻は彼女の物語でしょうか。そして偶数章だけになる、と。はやくも次の巻「夏のレプリカ」が楽しみです。
ところで会社には周りにぜんぜん本読みがいない。ちょっとさみしい。余裕のない職場ってイヤ(いろんな意味で)。(1997/10/24)
「蒼穹のかなたへ」上 ロバート・ゴダート 文春文庫 p409 \571
「蒼穹のかなたへ」下 ロバート・ゴダート 文春文庫 p394 \571
讒言で会社を追われ、元の部下で元国防次官ダイサートの世話で
ロードス島の別荘番として酒と倦怠の日々を送る中年男ハリーの前
に現れたのは清楚な娘ヘザー。ギリシャの風に吹かれる夢のような
毎日。だがヘザーの突然の失踪。なぜなのだ? 苦しい疑問を解く
べく祖国イギリスに立ち帰ったハリーを待ち受けていた大いなる陰
謀
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昨日から読み始めました。今朝の電車で238p。
いやぁ、しかしこのハリー、うだつがあがらなすぎ。ヘザー・マレンダーの事件に巻き込まれてから展開が遅くて、ちょっといらいら。特に写真の所が厳しかった。きっと後からこれらが次々に手がかりになるのだろうとは思いつつ、ストーリには(とりあえず、かかわらない)知らない土地の描写が続き、その時がくればまた解説があるか、と半分飛ばし読み。「リング」(鈴木光司)の時のビデオテープにつぎつぎに映し出される手がかりは緊張感をもってはらはらしながら読んでいたんだけどな(^_^;)
いつもに比べて間延びした印象を受けるが気のせいか?
でもこれまた登場人物の関係が錯綜します。あとで表にでもしてみるか。。。まだまだ表層的な繋がりの発見だけで誰がどう繋がるか分からないんですが、わくわくしますね。ま、でもハリーのおまぬぅさにいらいらしなければいいんだけど。。。
(1997/10/28)
昨日の帰りに上巻残り十何ページという所までいったので、家に帰ってから読み終わらせました。
ヘザーの残した写真による手がかりをおって、おぼろげにそれらの繋がりが見えてきて、やっと話に勢いが出てきたという感じです。
思いっきり怪しいのは「アラン・ダイサート」なんですが、「なんのために?」という疑問が解けない限りは何ともいえないのです。彼の手による「ゲームの達人」なんでしょうか?
で、今朝。寝坊しまして、あわてて支度を整えて家を出、電車で続きを読もうとすると、なんと持って出たのは「上巻」。ショックです。なんで続きは明日。 (1997/10/30)
昨日は不覚にも読み終わった上巻を持って行ってしまい、あまった時間で読むことが出来なくて、これが結構悔しかった。
で、今朝は100ページ以上朝に読む(含む電車)。ここまで来るとだんだんストーリのスピードがあがってきて面白い。なんかゾーラがけなげでいいすね。
昼休みも読んで、現在234P。なんとアテネにてヘザーを××(伏せ字)。おいおい、ダイサートに報告しちゃまずいだろ(俺はダイサート絡新婦説)。結局あの逃亡は何だったのか、帰りまで待てない〜。
くるくるどん! ぴか〜。10万ボルト〜(<マイブーム)。 (1997/10/31)
もう、佳境なのではやいはやい。行きと帰りの電車+昼休み+帰ってからと、ハマってしまい、さくさくと読みました。
あるいみ「やっぱり」なオチでしたが、さらに一捻りしてあるから、唸ってしまう。そして、オチて終わりではなく、余韻に浸れるエピローグがいい。内容的には「リオノーラ」の方が好きなんだけど、この読後の余韻で「蒼穹のかなたへ」が、つい思い返してしまう本となっている。
下巻帯の「善意の恐さ」にはなにかと思っていたんだが、そういうことね。あんまりいい帯じゃないなぁ。上巻帯のコピー「ダメ男にも骨はある」もなんかピントが外れているような気はする。 (1997/11/03)

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