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ご来場いただき、誠にありがとうございました!

燐光群+世田谷パブリックシアター提携公演
第35回岸田國士戯曲賞受賞

BREATHLESS 1990
ブレスレス ゴミ袋を呼吸する夜の物語

作・演出=坂手洋二

    ブレスレス
……息切れし、

ブレスレス
固唾をのみ、

ブレスレス
風のない都市に立つ。

ただひとり彷徨う、

      ブレスレス
失われた死のために。


ゴミを集める女たちの影が、
行方不明の弁護士の記憶が、
清掃局員の殺意が、
受話器から聴こえる「パパ」のお言葉が、
汚濁の都市の闇を裂き、約束の雪を待っている。

■出演■

パパ……柄本明
ミナト……島田歌穂
サカモト……大西孝洋
ケンジ……下総源太朗
カズ……丸岡祥宏・向井孝成
エリコ……岡本易代
ムラカミ……瀧口修央
タドコロ……川中健次郎
ミユキ……小林さやか
ユミ……石川真希
カナ……江口敦子
ヨウコ……樋尾麻衣子
トメ……中山マリ
ミホ……宇賀神範子
少女……下里翔子・江口敦子
夫……千田ひろし
妻……中山マリ
店員……工藤清美
コジマ……猪熊恒和

美術 妹尾河童
照明 竹林功(龍前正夫舞台照明研究所)
音響 島猛・杉山聡(ステージオフィス)
衣裳 宮本宣子
舞台監督 野口毅
美術助手 鈴木弦太
照明助手 エルブス・ベルント
舞台監督補佐 森下紀彦
演出助手 吉田智久・香取智子・古崎篤
舞台助手 宮島千栄・内海常葉・桐畑理佳・ペイ優宇
文芸助手 久保志乃ぶ
宣伝絵画 妹尾太郎
宣伝写真 川村悦生
宣伝意匠 高崎勝也
宣伝協力 上田郁子
舞台写真 大原拓
事務補佐 高野旺子 尾形可耶子 大山頼子 小室紀子
制作 古元道広・国光千世
制作助手 寺島友理子・森川万里・高橋紀江・大野典子
協力 (株)東京乾電池オフィス K-LINKS 劇団青年座 アニマ・エージェンシー アベベ 橘井堂 林久乃・C-COM

■舞台写真(撮影:大原拓)

サカモト役 大西孝洋

パパ(柄本明)を囲む娘達

左から下総源太朗、島田歌穂、柄本明 千田ひろし・樋尾麻衣子

◎東京公演
9月8日(土)〜4日(月) シアタートラム

◎ヨーロッパ・ツアー
10月4日(木)〜6日(日) ベルリン ルネサンス劇場
10月8日(月)・9日(火) ライプチヒ 市立劇場
10月12日(金) ポーランド・クラクフ芸術祭
10月15日(月)・16日(火) ワルシャワ ナボリ劇場

◎国内ツアー

10月21(日)13:30/18:00 岐阜・可児市福祉センター 
10月24日(水)19:00 滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホール 
10月27日(土)19:00/ 28日(日)14:00 第9回北九州演劇祭 女性センター「ムーブ」

****つれづれ*************************************

10月30日(火)

長かったです……。やっと終わりました……。国内ツアーも無事終了し、今日は事務所や倉庫のあとかたづけでした。でも今週からまたすぐ次の公演の稽古が始まります。なんということでしょう……。劇団員ははたして年が越せるのか!?

なにはともあれ、ブレスレス1990は終了。観に来て頂いた方々、ほんとうにありがとうございました!!!!

10月18日(木)

本日、ヨーロッパツアーメンバーは何ごともなく、無事に帰ってくることができました!ホテルのテレビ(英語とかドイツ語とかポーランド語とか)でしかニュースを仕入れることが出来なかったので、今、世界が一体全体どうゆう状態になっているのか、よくわかりませんで、不安でした。家に帰って早くワイドショーが見たいところです。
ヨーロッパでの公演のようすはまたいずれ……。
だって明日は岐阜へ移動して舞台づくりですから。(時差ボケ)

9月25日(火)

昨日東京公演は、昨日無事千秋楽を迎えました。観に来て頂いた方々、本当にありがとうございました。本日はこまごまとした後片づけ。しかし明日は早速次回公演に向けてのワークショップ。まだ本公演が終了していないというのに……。なんとういうハードスケジュール!ゆえにみんなびんぼう……かな??
そして今日は、昨日まで「長女のユミ」さんを演じられていた石川真希さんのライヴでありました。共演はザ・バカンス、そしてなんと三上寛。スバラシカッタです……!!!!


柄本明さんは、劇中で揚げ物を食べるんです。一気食い。毎日、毎日、毎日食べるんですよ〜。心配したところでどうしようもないんですけど、心配ですネ……。うえっぷって感じではないでしょうか……。
「少女」役(東京公演のみ)の下里翔子さんは、ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、「ピカドンキジムナー」の末っ子役のおんなのこです。といってももう中学生になられておいでです。小学生の時に「レ・ミゼラブル」でコゼット役をやられたそうです。帝国劇場で一人で歌を歌ったのかあと思うとすごいなあ……。島田歌穂さんももちろんそうですがね。エポニーヌ!

9月15日(土)

今日も満員御礼!みなさまありがとうございます……。もう「なかび」ですね。格闘のうちに毎日が過ぎていきます。格闘といへば、劇団員に日体大卒の少林寺おんながいます。劇中で柄本明パパと格闘してます、ちょこっとね。いつかパパを投げてくれないかなあと密かに思ってます。ふたりとも本気でちからくらべしているみたいですヨ。

…………公演概要…………

1.「1990年」の視点から、大都市東京の「ゴミ事情」を描く
様々な日本の「現実」を題材に、鮮やかに舞台上に捩じ伏せてきた<燐光群>と坂手戯曲。戦後の日本映画に対するGHQの検閲と現在の高校教育の有様を描いた『天皇と接吻』、インドネシア・フィリピン・アメリカの演劇人とともに第二次世界大戦のインドネシア戦線・現地の伝統捕鯨の姿を描いた国際交流基金との共同製作『南洋くじら部隊』。新国立劇場のための書き下ろし、沖縄在住被爆者の問題に取り組んだ『ピカドン・キジムナー』。演劇界の話題の中心となる重量級の作品を連打しています。 この『ブレスレス』でも坂手は執筆前の1989年夏、実際に「夢の島」こと中央防波堤外側埋立処理場を取材。過剰な生産と消費を繰り返す大都市東京の抱える<ゴミ事情>を中心とした、濃密なドラマを創りあげました。 今回の再演にあたっては、時代の変化に表面的に対応する安易な書き換えを拒み、「バブル」の頂点であり、戦後日本の分岐点でもあった「1990年」を軸にした視点にこだわり、二十一世紀を迎えた日本の現状から、当時を厳しく捉え返します。真の意味でのリニューアルを施し、演劇における「再演」の概念を洗い直す試みです。

2.「ゴミ袋」から透視する都市の群像
深夜にゴミを収集し、「パパ」と呼ばれる初老の男に届ける、娘達の集団。ピンク色のリボンで括られたゴミ袋の捨て主に憎悪を燃やす、清掃局で働く青年。「パパ」の集団を抜け出した一人の娘。我が子の行方を求めさまよう放浪の夫婦。そして、何故か身を隠し、東京の底辺をさすらう「行方不明」の弁護士……。ビル街の隙間に忘れられたような、高架下のゴミ捨て場で彼らが出会うとき、東京の夜に何が起きるのか? ゴミ袋の中に蠢く都市の人間模様の残骸。「消費」に麻痺し、同時にそのストレスを引き受けざるをえない現代人の群像を、緊密な空間の中にあますところなく描きます。
同時に本作は、「不特定多数の娘を持った『リア王』の物語」として、フェミニズム問題をも視座に入れ、シェイクスピア作品への新解釈を示します。 
「俳優個人の存在のちから」「場所そのものの持つ磁力」を拠り所に、「異界」を舞台上に現出させる手法。その後の燐光群「現代能楽集」シリーズに繋がる、アングラ演劇スタイルの洗練された形での継承。男優たちの野性、女優たちのフレッシュで官能的な魅力。リアルな都市の姿と「能」を思わせる「死」と「神」の幻想が交錯する、卓抜な構成。黒いゴミ袋という存在に、深い孤独と生への哀惜、不可視の情報資本主義下の都市の「闇」を象徴させた優れた現代批評として、初演時には各誌紙に激賞されました。

3.「オウム真理教事件」の展開を予見した、衝撃作
また、この作品は、「イエスの箱舟」から「オウム真理教」に至る、現代日本の新宗教の姿を背景に、窒息死する架空の集団の儀式をクライマックスに置いています。
 初演から五年後の1995年、日本のみならず世界を震撼させた、地下鉄での毒ガス<サリン>を使った「オウム真理教」による大量殺人事件、そして当時は犯人が解明されていなかった同教団による坂本堤弁護士殺人事件の真相を予見していたとして、演劇界・ジャーナリズムから再認識されています。              

4.岸田國士戯曲賞を受賞
この戯曲は、1991年1月、第35回岸田國士戯曲賞を受賞しました。審査員による選評では、「ゴミを蝶番ちょうつがいにして世界の価値をすっかりひっくり返してしまったのは、まことにあざやかな力業だ(井上ひさし)」、「その蟲動感は、読む者に、その場に行ってみたい衝動を起こさせる(唐十郎)」、「久しぶりに、文字通りの『力作』と言えるものであり、今後演劇はこのようにしか動いていかないであろうと考える(別役実)」と、支持を集めています。(坂手洋二戯曲集『ブレスレス/カムアウト』 而立書房 収録) 

5.柄本明・島田歌穂ら、多彩な出演者
ニューバージョンでは「パパ」役に柄本明を迎えます。坂手とは、柄本明自身によるプロデュース公演『定理と法則』(出演=柄本明・角野卓造 1998年)に続く共同作業となります。今村昌平監督の『うなぎ』『カンゾー先生』に主演、日本アカデミー賞・最優秀主演男優賞はじめ各賞を独占。今や日本映画を代表する俳優である柄本明の卓越した存在感にも期待が集まります。
 また、『レ・ミゼラブル』『葉っぱのフレディ』などのミュージカル、こまつ座『黙阿弥オペラ』などで活躍する女優・島田歌穂も出演。ストレートプレイ現代劇への本格的な取り組みとなります。
 さらに、燐光群『天皇と接吻』で注目を集め、その後『グリークス』『屋根のバイオリン弾き』にも出演するなど近年目覚ましい活躍を遂げる小林さやか(青年座)、二兎社『萩家の三姉妹』の三女、新国立劇場『ピカドン・キジムナー』の長女役での新鮮な演技が記憶に新しい岡本易代、かつての状況劇場の名花・石川真希など、多彩な出演者を揃えます。
 『ピカドン・キジムナー』でも坂手戯曲を支えた大西孝洋、THE・ガジラ『ベクター』の熱演が記憶に新しい下総源太朗ら、燐光群俳優陣にとっても、新たなステップとなるでしょう。

6.美術・妹尾河童をはじめとするベストスタッフ
『ピカドン・キジムナー』に続いて坂手作品の舞台美術を手掛けるのは、日本演劇を代表する舞台美術家であり、『少年H』等の著作でも知られる、妹尾河童。
 照明・竹林功、音響・島猛、舞台監督・野口毅ら、一昨年『天皇と接吻』により第七回読売演劇大賞<優秀作品賞・最優秀演出家賞>を受賞したスタッフチームとの共同作業に期待が集まります。  

7.四度目の海外公演 ドイツ・ポーランド ツアー
燐光群は『神々の国の首都』で、1994・1996年にヨーロッパ七都市、1998年にアメリカ四都市のツアーを行いましたが、この作品でも、ドイツ・ポーランドの四都市を巡るツアーを行います。今年『マレーネ』の日本公演も行ったベルリン・ルネサンス劇場による招聘を皮切りに、今秋坂手洋二の戯曲『くじらの墓標』が翻訳出版されることになっているポーランドでの上演も実現。国際的な注目を集めています。

燐光群・坂手洋二の初期代表作、ベストスタッフ・キャストによる決定版上演。どうぞご注目ください。

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