二世は不幸か幸福か

 証人の子供として受けるメリットとデメリットを比較してみましょう。

@メリット1.

もし親とエホバに従順であれば地上の楽園で永遠に生きられるという希望が持てる。

@メリット2 .

証人という仲間との交友が持てる。

@メリット3 .

数多くの活動、また神に承認されているとの思惑によって感情的に満たされる(かもしれない)。

@メリット4 .

制限の多い環境なのでそれなりに高潔な人物になれる(かもしれない)。

 その逆にデメリットは

@デメリット1.

人生の様々な選択肢は著しく限定される、もしくは(自分で親や組織と食い違う選択権を行使した際)多くの障害に直面せざるを得ない。

@デメリット2.

将来について悲観的な価値観を最初から植え付けられる。

@デメリット3 .

多くの神権的活動(伝道活動、夜間の集会出席)の半強要。

@デメリット4.

前時代的な教育方法(含む体罰)の横行、正当化。

@デメリット5 .

多くの活動の禁止、その中には交友関係から学校行事、輸血処置まで多岐にわたる。

@デメリット6.

エホバの証人を辞めるということが最初から許されていない。もし正式に辞めた場合本人が好きで証人になることを選択したわけでなくとも村八分(葬式、火事以外は一切接触しない)以上の村九分(火事以外助けないのではないか、葬儀にすら来ない)の非民主的扱いを受ける。

@デメリット7 .

多くの道徳上の制限、助言、叱責、懲らしめは子供たちを罪悪感で絶えず苦しめる。

@デメリット8 .

自分が証人であることを友人に知られることを恐れる。また恥ずかしく思う。

 もちろんある人々は上記に挙げた(または別の)メリットから証人でいることに満足しているのかもしれません。しかし私が出会った多くの二世達は後者のデメリットで悩んでいました。ある子供が親に向かってこう言った言葉に代表されるように。

「もし証人でなかったらこんなに悩むことはなかったんだ!」

 これは証人の二世が持つ率直な感情であるような気がします。特に思春期のただでさえ悩みの大きいときに一般社会との摩擦や孤立、高潔の要求による罪悪感、将来に関する悲観など重なれば多くの二世達はその荷をどこに下ろしてよいのか途方に暮れることでしょう。このことに親も組織もあまりにも無関心に思えてなりません。親は自己の信仰を第一とし、それに同調させることのみを行い、また組織は組織の維持と拡張ばかりに気を取られ、子供たち組織拡張予備兵としてしか見ていないという状況で本当に子供たちの感情や将来に気を止めるはずもないでしょう。

 それで我々の出す結論は証人の子供という環境は大多数の子供たちにとって幸福な状態とは言い難い。むしろ不幸な状態と考えます。この環境に何らかの改善がとられることは急を要することでしょう。しかし彼らの全体主義的で保守的なシステムはそれらを行う大きなブレーキとなっているように見受けられます。