なぜこんなことになってしまったのだろうか.

 

 Intel 820,840の躓き

 今から考えるとあまりに不自然だった.Intelはなぜあのように性急にRIMMへの切り替えを行おうとしたのか?RIMMは高性能なのはわかっていたが,当時の1GHzに到達するかしないかのCPUとアプリケーションでは使いこなせず,ただ単に高価で電気を無駄食いする熱いメモリだった.インテルとしてはSDRAMを使う解決策を提示したが,これがまともに動かず,回収騒ぎとなる.ユーザーはすでに骨董品と化したBXチップセットを使い続けるか,新興のVIAのチップセットにするかの選択を強いられた.いきなり大きなシェアを獲得したVIAは市場の洗礼を受け,ユーザーの信頼を勝ち取ることができず,むしろ評判を落としてしまう.つまり信用できるパソコンがこの時期消滅してしまった.暗黒の始まりだった.長期的な買い控えが始まる.世の中はインターネットの時代となり,CPUの能力ではなく,接続帯域がボトルネックとなる.ISDNをADSLに換えたり,ルーターを購入する動機はあっても,CPUが遅くてイライラすると動機はなくなった.

AMD

 時期はもっと前であるが,AMDはインテルのソケット互換をやめ,独自マザーボードの道を歩む.この結果,インテルブランドの信用を後ろ盾にすることはできなくなったが,DDRメモリの採用に動く.チップセットは群雄割拠状態になってしまう.やはりインテルとは違い,視野が短期的で将来に向けての安心感がない.例えば私の古いASUSのBXマザーはまだ現役である.300MHz Celeronを450MHzで動かしているが,工夫すれば1.2GHzのCeleronが使えるはずだ.もう3年近く使っている.一方AMD 760チップセットを使うEPOX EP-8K7Aのクロック倍率の上限は12.5倍.買って半年もたたないうちに,そろそろ上限に届いてしまいそうだ.また電圧は1.85Vとなっており大半のマザーボードではこれが設定の上限値である.CPU交換は速いマシンを使い続けたいなら必要だが,マザーやメモリまで1年も使えないのでは..

Rambus

 速いのは自明であるが,どうも交渉がうまいというか,むしろ卑劣な方策を使う印象がある.この会社の発するニュースは不愉快なものが多かった.また,圧力に屈した日本のメーカーが多かったのも情けない.

Micron

 Rambusの圧力にも屈せず,正面から立ち向かい,とうとうそのまま押し切った.完全勝利だった.しかしながら,IT市場という国土は荒廃してしまった.DDRメモリの値段を安く保ち,RIMMの高額というイメージを定着させ,最終的には追い落としたが,DDRよりSDRAMは安くなくてはならない.メモリのスポット価格は原価割れまで低落してしまっている.

Intel

 SDRAMを使う,BXの後継チップを用意せずにRIMMに走ってしまったため,今日まで空白の時代を作ってしまった.RIMMの真価が現れて来たのはごく最近,2GHzをPentium4が超えてからである.おそらく本当にRIMMの帯域を必要としたのは次期CPUのNorthwoodだったであろう.しかし,その頃にはDDR333,PC2700が性能的にも追いつく.BXとi845チップセットの間のこの数年は無意味だった.

迷走

 おそらく,AMDがインテルのソケット互換CPUを作ることができていたなら,RIMMは生き残っていただろう.Intelがあれほど性急にRIMMへの全面切り替えに走らなければ,Rambus社が非難されることもなかったであろう.

アプリケーション

 ターゲットシステムが決まらなければ,開発目標も決まらない.Pentium4は大幅なアーキテクチャー変更を受けており,明確にこれに絞った開発が行われなければ性能が生きない.音声入力やマルチメディアに特化した性能は,それを十分に活かすことができれば,コンピュータの世界の転換点になり得る.しかし,まだそうなっていない.つまり,これがなんとかならないとIT不況は出口が見えてこないだろう.

光明

 やっとIntelはRambusと縁を切ることになった.かなりな手切れ金を払ったようであるが..そしてDDRに対応したi845がデビューする.11月から供給されるそうなので,年明け早々,おそらく1月1日に出てくる.秋葉原でカウントダウンイベントが行われてもおかしくない.おそらくDDR333をいきなり採用してくることだろう.PCの世界でもようやっと21世紀が始まる.

混迷

 てなことを書いていたら,今度はSiSがRIMM対応してくるそうな..捨てる神あれば拾う神あり,ってやつですかね.RAMBUSはさらに高速なメモリを発表.本当にメモリがボトルネックなの?SRAMをもう少しだけ,メガバイト単位で搭載するわけにはいかんのかな?OSのカーネル部分だけでもSRAMに乗っかっていれば速いんじゃないのかねぇ..といっていたらGameCubeはそういうメモリを積んでいるらしい.これ,いけるんじゃないでしょうか?SRAMたっぷり,ごぉじゃすじゃない.ノートPCでTransmetaにやってもらいたいなぁ.これでChandra復活なんてなったら最高ですね.自分でやれって?Vapochillが10000本売れたらやりますね.

from null

この項は,記憶と感想のみを綴った個人的な感想であり,不正確な点もあるかもしれませんが,御容赦ください.でもIT不況の一部の責任はRambus社にあると信じております.そして私はRIMMの再評価を始めました.勝負あった,買うなら今,というわけです.

P.S と言いつつ,結局i845のSDRAMマザー買ってしまいました.なさけなー

AMD

 AMDはIntelの独占にくさびを打ち込んだ.その結果CPUの値段は暴落した.またアップグレードサイクルが限界まで速くなってきている.つまり,安くしたぶんだけ陳腐化を早め,買い換え需要を喚起するという薄利多売作戦であろう.Intelも追従している.しかし繰り返すが,CPU性能に飢えているのは,3Dのアプリケーションに限られている.かつて,一太郎は最新鋭パソコンでないと重くてたまらなかった.最近はそんなことはない.2Dでやるべきことはやり尽くしてしまったのであろうか?そんなことはあるまい.時間がなさすぎるのだ.

 この両社の競争で幸せになった人はいるのだろうか?

14万円ほどで1GHz PentiumIIIが秋葉原に出回ったのは2000年7月だった.PentiumIVの2GHzが出てきたのは2001年9月,その間わずか14ヶ月だ.18ヶ月で倍になる.という法則に従えば,2002年の1月のはずだ.まぁ,実質的に倍となるとNorthwoodが出てこないとならないかもしれないが.とにかく刻みが細かすぎるね.2GHzでの100MHzの違いはたった5%.2割くらい違ってくれないとねぇ..1.2,1.6,2.0くらいの刻みでいいんでない?

Microsoftと司法省

 こいつらも無意味な争いだった.結局誰もトクしてないじゃないか.2GHz超時代のキラーアプリを誰もが求めているのに,MS分割なんぞされたらやつらのアプリセクションの強力さったらないからね.分割された結果MS OFFICE for LINUXなんぞ出されてLINUXの弱小会社は討ち死にだ.音声認識だって,みんな決め手を欠いている状態.MSの本気は怖いです.マジでね.

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