貸金業規制法改正案に関する質疑
 11月28日、財務金融委員会で貸金業規制等法等改正法案に関する質疑を行いました。

多重債務者対策本部について
 石井啓一は、「多重債務者対策本部について、参考人の方に要望をお伺いしたところ、埼玉県、熊本県、長野県で、行政部局、警察、それから生活センターまた被害者の会が一緒になってやみ金融対策会議をつくって運動を進めている。同じような仕組みをぜひ47都道府県でつくっていただきたいという要望があった。
 カウンセリングについては、都道府県とか市町村に行政横断的な窓口をつくって、弁護士会や司法書士会また法テラスとの連携を強化したらどうかという提案があった。実現に向けて努力すべきである。」と主張し見解を求めました。
 刀禰・内閣府参事官は、「多重債務者対策本部において政府を挙げて検討してまいる所存で、例えば、やみ金融の取り締まり強化につきましては捜査当局と監督強化の連携、また、カウンセリング体制の充実につきましては、既存のカウンセリング機関の拡充や、関係機関の間のネットワークの構築がそれぞれ課題となるものと考えております。」との見解を示しました。
現場の警察官の対応について
 
石井啓一は、「参考人にお聞きしたところ、現場の警察官の意識が必ずしも十分ではなくて、警察に相談に行くと、借りたものは返すのが当然だ、返さないから取立てを受けるんだ。このような指導をする警察官が多いという指摘がありました、ぜひ現場の警察官の意識を向上していただいて、相談に行ったら速やかに対応するということでお願いをしたい。」と主張し見解を求めました。
 竹花・警察庁生活安全局長は、「警察庁といたしましては、今回の法改正を受けまして、改正法の趣旨、改正された罰則を伴う規定等の周知徹底を図り、また、やみ金融事犯に係る相談への適切な対応の重要性を、現場の警察官に改めて強く認識させるとともに、相談から違法な事案が明らかになった場合には、厳正な取り締まりを行うよう都道府県警察を指導してまいる所存です。」と答えました。

相談窓口の広報・情報提供について
 石井啓一は、「参考人質疑で、貸金業団体で相談窓口の広報をさせられないのか、また、多重債務者への与信審査の際に貸金業者から相談窓口の情報提供をしてもらえないかとの要請があった。どうこたえていくのか。」と見解を求めました。
 山本・金融担当大臣は、「貸金業団体による相談窓口の広報につきましては、今般、貸金業法上の新たな自主規制団体として貸金業協会が設立されることとなりますので、その設立や協会が策定する自主規制ルールの認可の際に適切に対応してまいりたい。また、今回の改正では、借り手等の利益の保護のために必要と認められる場合には、貸金業者は資金需要者等に対して、カウンセリング機関を紹介するように努めなければならないという規定が導入されております。」と答弁しました。
広告規制について
 石井啓一は、「広告規制について、貸金業協会がみずから自主規制をする。この規定を金融庁の方が認可するということで適切性を確保するとなっているが、認可の基準がどのようになっていくのか。例えばテレビCMの放映時間帯であるとか、あるいは放映回数に制限を設けるということを考えてはどうか。」と指摘し見解を求めました。
 三國谷・金融庁総務企画局長は、「今回の法案では、貸金業協会が広告の内容、方法、頻度及び審査に関する事項につきまして、自主規制規則を策定する。具体的な中身の想定ですが、1つには、広告に警告文言やカウンセリング機関の連絡先を記載させること、2点目に、ご指摘のテレビコマーシャルなどの時間帯や回数を制限すること、3つ目は、広告が法令や自主規制規則と適合しているか事前審査を行う方法を定めることなどが想定されている。」との見解を示しました。
野党の修正案について
石井啓一は、「野党から提出されている修正案に関して、出資法の上限金利を利息制限法の制限にぴったり合わせるということは、元本によって刑罰金利が変わることは現実の取り締まり上、非常に困難ではないか。」と指摘し見解を求めました。
 田村・修正案提出者(民主党衆院議員)は、「行政処分は科されるとはいえ、明らかに今のやみ金と同じように、意図的に違法金利で貸す業者というものは登場する。そういった場合、結局何らの刑事制裁も科せないというのはやみ金業者に対する抑制効果としてはやはり弱いのではないか。利用者から見て、やはりグレーゾーンというものが若干でも残れば、わかりにくいという2点が我々の提案の理由です。取り締まりが難しいのではないかということにつきましては、取り締まり全体強化の話だと考えています。」との見解を示しました。
 三浦・法務省大臣官房審議官は、「出資法の上限金利を利息制限法の上限金利に完全に合わせるということといたしますと、元本額によりまして金利水準が異なるということになります上に、元本が分割されましたり複数存在するというような場合には、例えば、貸し手側の貸し付け担当者や取り立て担当者ごとの認識内容によりまして、適用される金利水準が異なるなどの問題が考えられる。刑罰法規であります出資法につきましては、なるべく犯罪構成要件を簡易、明確なものとすべきであり、そうすることによりまして、違反事例を適切に検挙し、取り締まる上でも望ましいと考えられる。このような理由から、出資法の高金利の罪につきましては、元本額によって上限金利を異にするよりは、一律に上限金利を定めることが望ましいと考えたところです。」との見解を示しました。

NPO金融の参入要件について
 石井啓一は、「NPO金融に関して、参入要件の中でも、特に資産要件について、緩和という要請があったが、慶応大学の吉野先生から提案があり、NPOバンクが全国ネットとして一つの組織になる、そういうことであれば5千万円の純資産要件はクリアできるだろう、ただ、各地域ではそれぞれの地域に合った与信を行うことが望ましいとの提案があった。これについて修正案の提出者はどう評価されるのか。」と見解を求めました。
 田村・修正案提出者(民主党衆院議員)は、「今九つあるNPOバンクの全国連絡会はあって、その中で自主規制的なことはやっているけれども、業務としては完全に自立してやっていくべきだ。NPOは非営利でやっていますので、そういう全国組織、全国ネットを業務も含めて、そういった組織を築いていくというのはそもそも困難であるということを田中参考人もおっしゃっておられた。」との見解を示しました。
 石井啓一は、「NPO等の活動実態等をよく見定めていただいて、十分な配慮をお願いしたい。」と主張し見解を求めました。
 山本・金融担当大臣は、「要は、潜脱にならないということの確証が得られれば我々もやぶさかではないということを考えており、実態把握、そしてまたNPO法人の皆さんの工夫やご協力もちょうだいしたいと思っております。」との見解を示しました。
 
  

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