『 アート・ジャングル ― 主体から〈時空体〉へ 』
目次
中村英樹

序 章 ―― 自分で元気を出す仕掛け

拝像的から装置的へ 験する観客が主役 探りする目とともに 〈ることを見る視点〉 まれ続ける確かな自分 有の〈いまここ〉が継起する場 権力的な力の秘密 安な現在を超えるために

第一章 ―― 仮に生み出される現在

オスを探る目の動き/西欧近代絵画に潜む《視点の差異》
人の画家たちによる筆触と部分画像 分が自分に成るためのアウラ実感

なる瞬間の自分と遊ぶ ―― セザンヌ 「庭師ヴァリエ」「りんごとオレンジ」

なる時点の知覚の同時的な表われ〉による時間差構造 象を見る目の運動に対応する《位置の移動なき運動》 客の目の遊びが生む《見えないもの》 物画に力を注いだ理由は? 「んごとオレンジ」の大きな秘密 「髏と燭台のある静物」から「三つの髑髏」へ る目の存在を探る体験の場

ろう光の海 ―― クロード・モネが目指す睡蓮

分画像視点間の時間差 《覚の宙吊り》が呼ぶ観客参加

秒後の風景を描く ―― ダイナミックにうねるゴッホの目

劇からの救済に向けて 復する曲線・呼応する色彩 安な未来と充実した現在の両立

視点絵画は多時点絵画 ―― ピカソ:無形のライフワーク

雑な知覚に基づく自己 点の差異による真の奥行き 象的な輪郭線の回避

立と矛盾のハーモニー」 ―― 初期カンディンスキーに見る自己触媒

己の筆づかいを他者として 覚に支えられる内面的な自己 覚の差異による自己触媒的制作

第二章 ―― 異なった時点が同時に

己の枠組みを変える/二十世紀芸術の反復集合的スタイル
間性と知覚性に根差す自己 点移動のデジタル化(分節化) 己組織化から自己二重化へ かな自己の微かな実感 己を生み出す錯視効果

定し合うディテール ―― J・ポロックF・ベーコン :〈迷路超脱感〉に立つ自己

権力の自己が他者と共有する場 九五〇年代美術の読み直し ロックを読み解く三つの鍵 項対立の袋小路を超えて 間化による人物像の脱構築 笑する非実体的な自己

視的と微視的の両立 ―― P・ブリューゲルから若冲北斎

面を見る距離の変化が生む不確かな奥行き 快な平面性との複合的な関係による自己の芽 の働き描写による自己探求

織化される視点移動 ―― 「源氏物語絵巻」「信貴山縁起絵巻」「深川万年橋下

レビカメラの動きに似た画面構成 行物体から外を見る/中心視・周辺視の遠近法 視図法を修正する隠された断層

体交差する視線の妙 ―― 牧谿の中国水墨画が奥深いわけ

野どうしの境界線を越える際に表層の奥深さ う一つの視点から自分を見る〈内部対話的自己〉 《られる視点》は画面空間の内側に立つ

第三章 ―― 時空に他ならない身体

に響く快感を仕組む/ 感覚器官に根差す自己発見
まりがたい皮膚を持つ自己の確かさ ートの核心は観客の意識の流れ 人のアーティストが暗示する今後の方向性

純なユニットの複雑さ ―― ドナルド・ジャッドを読み直す

純明快な全体に宿る複数の視点 ャッドの志向を貫く境界重視 空と不可分な可変的境界の自己

憶の想起が拓く現在 ―― アンゼルム・キーファー:過去と交わる方法論

ダン・アートの弱点 憶融合による時間化 点を照射する装置 なる他者との闘争 度に私的な時代共有 うさとしての聖なるもの

が皮膚に、皮膚が目に ―― 内なる他者を祓うルイーズ・ブルジョワ

膚と皮膚が触れ合うことの魅力と気味悪さ じられた内部空間に視線が入り込む装置 覚的な記憶がせめぎ合う他者どうしの関係構造 ートは安心できる居場所がない者の居場所 めぎ合いの激しさが悪魔祓いのエネルギー

れ動く境界を生きる ―― アントニー・ゴームリーの皮膜的自己

己という謎への局所的視野 内と外界が行き交う境界 止したポーズによる身体の時間化 己触媒的に未来へ向かう不確かな皮膜 安定な境界の現在に立つ充足感

真に撮れない風景 ―― ジェームズ・タレルが仕掛ける光宇宙

じる光、自己発見の喜び―「ジェームズ・タレル展」体験記 らえどころのない虚空と溶け合う感覚 続的意識の分節化が生む〈見ることを見る視点〉 体の内側で生成するドラマティックな風景 体としての未完の自己が抱く〈未来の現在化〉志向

終 章 ―― 一秒後の私を導く力

まここ〉に賭ける多視点ゲーム なる他者どうしの衝突 己を見つめるさわやかさ 囲に身を任せる勇気 らだによく効くアート


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